FINANCIAL HIGHLIGHTS
当連結会計年度における我が国経済は、高水準での賃金上昇の継続による個人消費の持ち直し、インバウンド需要の回復・拡大、並びに企業による設備投資の堅調な推移を背景として、全体として緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、先行きについては、物価上昇の継続やエネルギー・原材料価格の高止まりが消費者マインドを下押しし、個人消費の慎重な姿勢が見られるほか、米国の関税政策の影響が懸念されるなど、依然として不透明感を伴う状況が続いております。
当社グループが展開する店舗系サービス事業におきましては、原材料・仕入・物流価格の上昇や賃金上昇と人手不足が顕在化しており、店舗運営に厳しい環境が続いております。
このような状況下において、当社グループは経営資源の効率的な活用を通じて企業価値の最大化を図るとともに、コロナ禍による既存事業の業績低下という過大な影響を踏まえ、複数事業を保有することによるリスク分散を推進しております。これに伴い、事業ポートフォリオの見直しを適宜実施しております。
当連結会計年度においては、「スクラップ&ビルド」戦略のもと、収益性が見込まれる事業への積極的な投資を行いました。さらに、AIの活用による業務効率化及び人的生産性の向上を図るとともに、データドリブン型の取り組みを推進しております。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高8,043百万円(前年同期比13.8%増)、営業利益211百万円(前年同期比204.9%増)、経常利益264百万円(前年同期比626.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益335百万円(前年同期親会社株主に帰属する当期純利益4.0百万円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
当連結会計年度におけるカラオケルーム運営事業の売上高は3,868百万円(前年同期比0.8%増)、セグメント利益は638百万円(前年同期比39.8%増)となりました。
カラオケルーム運営事業は子会社である株式会社鉄人エンタープライズが「カラオケの鉄人」をブランドとしたカラオケ店(東京都21店舗、神奈川県10店舗、千葉県1店舗、愛知県1店舗、大阪府1店舗、愛媛県1店舗、福岡県1店舗)を運営しております。
カラオケ需要は個人利用やビジネス利用において回復傾向が見られる一方、二次会利用や深夜時間帯の利用は依然として減少傾向が続いております。こうした市場環境の中、首都圏におけるカラオケ店舗の利用料金は、エネルギーコストや人件費の高騰、テナント賃料の上昇などを背景に、緩やかな上昇傾向を示しております。
主要チェーン店においては、利用者ニーズに応じたサービスの強化が進んでおり、最新機種の導入、持ち込み可能店舗の増加、学生向け無料プランの展開など、競争が激化する中で厳しい営業環境が続いております。
当社グループでは、運営面において効率的な人員体制の構築及び運営コストの削減に取り組み、収益性の改善を図ったことで、大幅な増益となりました。営業面では、アニメ・ゲーム等のコンテンツとのコラボレーション企画に特化した「カラオケの鉄人コラボミックス」の展開を推進しており、今後も地方都市を中心とした出店を計画しております。
当社グループでは、運営面において効率的な人員体制の構築及び運営コストの削減に取り組み、収益性の改善を図ったことで、大幅な増益となりました。営業面では、アニメ・ゲーム等のコンテンツとのコラボレーション企画に特化した「カラオケの鉄人コラボミックス」の展開を推進しており、今後も地方都市を中心とした出店を計画しております。
比較可能な既存店*は32店舗で売上高は前年同期比99.5%となりました。
当当連結会計年度における飲食事業の売上高は1,952百万円(前年同期比61.7%増)、セグメント利益は137百万円(前年同期比143.9%増)となりました。
飲食事業は、子会社である株式会社直久が運営する「直久」をブランドとしたラーメン店舗(直営7店舗、FC3店舗、業務受託1店舗)と焼き鳥専門店「鳥竹」を主力とするほか、フランチャイジー店舗として「赤から」3店舗、「京都勝牛」、「かにざんまい」、「福包酒場」を運営しております。
当事業においては、日常的な外食需要の回復に加え、インバウンド需要の増加が寄与し、堅調な業績推移となりました。また、当連結会計年度より新たに「鳥竹」がグループに加わったことにより、売上・利益ともに大幅な増加を達成いたしました。
さらに、ラーメン業態においては、工場生産による材料のOEM化を推進し、生産体制の効率化及びコスト構造の見直しに取り組みました。
比較可能な直営・既存店*は10店舗1事業所で売上高は前年同期比105%となりました。
当連結会計年度における美容事業の売上高は1,901百万円(前年同期比6.6%増)、セグメント利益は66百万円(前年同期比47.5%減)となりました。
美容事業は、中京エリアを商圏とする株式会社Rich to(9店舗)と首都圏エリアを主な商圏とするビアンカグループ(首都圏エリア:46店舗、中京エリア:2店舗)により運営しております。
当事業においては、収益性を重視した運営方針のもと、当連結会計年度において5店舗の新規出店と3店舗の閉店(1店舗は移転)を実施いたしました。併せて、スタイリストの採用(新卒・中途)及び教育を重点戦略として推進しており、2025年4月入社の新卒採用においては、前期を大幅に上回る100名の採用を実施いたしました。
収益面では、売上は増加したものの、先行投資として人員体制の強化を図ったことによりコストが増加し、結果として減益となりました。
今後も当事業では、積極的な出店戦略を継続するとともに、教育面においては技術研修の充実やお客様サービスの向上に取り組み、「Rich to」及び「Bianca」両ブランドの価値向上と認知拡大を図ってまいります。
比較可能な既存店*は48店舗で売上高は前年同期比100.9%となりました。
当連結会計年度におけるメディア・コンテンツ企画事業の売上高は58百万円(前年同期比11.8%減)、セグメント利益は48百万円(前年同期比14.0%減)となりました。
子会社である株式会社鉄人エンタープライズが「カラオケの鉄人モバイル」サイトを中心に運営を行っておりますが、スマートフォンでの利用者の減少傾向により減収・減益となっております。
当連結会計年度におけるその他の売上高は261百万円(前年同期比46.8%増)、セグメント損失は177百万円(前年同期セグメント損失144百万円)となりました。
当期よりダンス・ヨガ・トレーニング等での利用を目的としたレンタルスペース事業を開始し、首都圏エリアを営業拠点(首都圏6店舗)として、積極的な拠点拡大に取り組んでおります。
※比較可能な既存店とは、営業開始後12ヶ月を経過して営業を営んでいる店舗で前年対比が可能なものをいいます。
※2025年8月31日現在